一体どれぐらい運動をすればいいの?

雑記

先日このような記事を書いた。

運動不足はタバコよりも健康に悪い: https://isseiec.com/lackofexerciseisbad

被験者の状態 死亡率
Smoking(タバコ) 1.41
CAD(冠動脈疾患) 1.29
Diabetes(糖尿病) 1.40
Hypertension(高血圧) 1.21
ESRD(末期腎不全) 2.78

 

心肺機能 死亡率
Low vs Elite 5.04
Low vs High 3.90
Low vs Above Average 2.75
Low vs Below Average 1.95
Below Average vs Elite 2.59
Below Average vs High 2.00
Below Average vs Above Average 1.41

タバコによる死亡リスクの増加は41パーセント。
運動をしていない人は運動をしている人に比べ場合によっては400パーセント以上も違う。

結論としては運動不足による健康被害はタバコよりもずっと高いことがわかる。

運動不足が危険な状態だということはわかった。
では、

一体どれくらい運動をすれば十分なのだろうか?

十分な運動をしている人は5人に1人

この記事の研究元はアメリカなのでそのままアメリカのデータを使う。

アメリカ合衆国保健福祉省(英語ではUnited States Department of Health and Human Services。日本語では厚生省と訳される場合がある)が発行する運動のガイドラインによると……

For substantial health benefts, adults should do at least 150 minutes (2 hours and 30 minutes) a week of moderate-intensity, or 75 minutes (1 hour and 15 minutes) vigorous-intensity aerobic physical activity.

Adults should also do muscle-strengthening activities of moderate or greater intensity and that involve all major muscle groups on 2 or more days a week.

参照:
Physical Activity Guidline(英語): https://health.gov/paguidelines/second-edition/

アメリカ政府が推奨する運動基準は……

  1. 150分の軽い有酸素運動
    もしくは
    75分の激しい有酸素運動
  2. 週2日の筋肉トレーニング

*軽い運動は早歩き
*激しい運動はランニング
*筋肉トレーニングは腕立て、腹筋、背筋、スクワット
これらぐらいの強度を基準に考えて欲しい。

  • 週に30分の早歩きを5日
  • 残りの2日で筋トレ

これらができればこの基準をクリアできるということだ。

しかしながら、アメリカ疾病予防管理センター(英語ではCenters for Disease Control and Prevention。アメリカの厚生省の研究所)によると、

20.6% of U.S. adults were classified as meeting both the aerobic and muscle-strengthening guidelines

参照:
Adult Participation in Aerobic and Muscle-Strengthening Physical Activities(英語): https://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6217a2.htm?s_cid=mm6217a2_w

このレポートを参照にすると、アメリカで運動のガイドラインを満たしている人は20.6%。
要するに、十分な運動をしている人は5人に1人だということだ。

健康リスクを300パーセント減らす

再び前回の記事に戻る。

運動不足はタバコよりも健康に悪い: https://isseiec.com/lackofexerciseisbad

この研究では普段の運動習慣で5つのグループに分けた。

  1. Eliteは上位3パーセント
  2. HighがEliteを除く上位25パーセント
  3. Above Averageが半分より上の25パーセント
  4. Below Averageが半分よりしたの25パーセント
  5. Lowが下位25パーセント

しかし運動のガイドラインを満たしている人は20.6パーセントということは……

週5日の30分の早歩きと2日の筋トレをすることでHighに属することができるのである。
もしもLowのグループがこの運動を習慣化した際には……

心肺機能 死亡率
Low vs High 3.90

そしてLowとHighの健康リスクは3.90。
これはLowを”1″とした基準だ。

すなわちガイドラインに沿って運動をすれば300パーセント近く減らすことができるのだ!!

さあ運動をしよう

今までアメリカの資料のみだったので日本の場合も少し紹介する。

日本の厚生労働省によると2017年の運動習慣のある者の割合は男性で 35.9%、女性で 28.6%。
*”運動習慣のある者”とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者。

参照
平成29年「国民健康・栄養調査」の結果: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html

アメリカと日本で運動習慣の違いはあれど多くの人が運動習慣があるとは言い難い。

  • 週に30分の早歩きを5日
  • 残りの2日で筋トレ

これで健康リスクが300パーセント抑えることができる。

ソファに座ってポテチを食べている君も……

  • 週に30分の早歩きを5日
  • 残りの2日で筋トレ

これぐらいの運動はやっておけ!