3分でできる管楽器奏者のための肺活量の鍛え方

楽器の練習

管楽器を演奏する為には息を使う必要があります。
そのため、息を鍛えるためのブレストレーニングは非常に重要。
しかし、ブレストレーニングは練習の中では後回しにされてしまいがちです。
かくいう自分も、一時期やっていない時期がありました。
今回はどんなときでも、短い時間で、効果的に且つ簡単にできる、ブレストレーニングについて書きます。

クラウド・コードン流ブレストレーニング

ブレストレーニングも人により色々と種類がありますが、今回は紹介するのはクラウド・コードン流。
クラウド・コードンは金管楽器の教育者として有名です。
クラウド・コードンの教則本は”金管演奏の原理“という日本語でも出版されています。

そんなクラウド・コードン流のブレストレーニング。
このブレストレーニングの利点は3つ。

  • どんなときでもできること
  • 短い時間でできること
  • 非常にきつい(効果的)

では早速紹介していきます。

レベル1

  1. 立った状態でスタート。
  2. 5拍使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
  3. 2.の肺が空っぽの状態を5拍キープ。
  4. 5拍使って息を肺の限界まで吸い込む。
  5. 4.の限界まで吸った状態を5拍キープ。
  6. 2.~5.を繰り返す(5セット)

クラウド・コードン流のブレストレーニング、これがレベル1です。
やってみればわかりますが肺を空っぽ~限界まで息を出し入れするのはかなりきついです。
これをやった後には息切れを起こすこと間違いなし。

クラウド・コードンは立った状態を指定していますが、座っている状態、寝ている状態でやっても効果的です。

慣れてきたら5拍を増やして、10拍ずつできるようにします。
1拍の長さに指定はありません。
頭の中で数えるだけで十分です。

どうしてもメトロノームを使いたい場合は♩=72にしましょう。
♩=72なのはモデラート(Moderato)、”歩く速さ”でというところが肝です。

レベル2

  1. 歩いた状態でスタート。
  2. 5歩使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
  3. 2.の肺が空っぽの状態を5歩キープ。
  4. 5歩使って息を肺の限界まで吸い込む。
  5. 4.の限界まで吸った状態を5歩キープ。
  6. 2.~5.を繰り返す(5セット)

先ほどレベル1でモデラート(Moderato)、”歩く速さ”を指定したのはこのためです。
レベル2では、1歩=1拍としてブレストレーニングを行います。

クラウド・コードン流ブレストレーニングは移動しながら行うブレストレーニングです。
普段の徒歩での移動にブレストレーニングの組み合わせ。
すると徒歩での移動がブレストレーニングに早変わりします。

このエクササイズの為に歩く速度を特別変える必要はありません。
遅く歩くと拍の長さに、速く歩くと息切れに苦しむこととなります。

レベル3

  1. ジョギングしている状態でスタート。
  2. 5歩使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
  3. 2.の肺が空っぽの状態を5歩キープ。
  4. 5歩使って息を肺の限界まで吸い込む。
  5. 4.の限界まで吸った状態を5歩キープ。
  6. 2.~5.を繰り返す(5セット)

クラウド・コードン流のブレストレーニング-レベルマックス。
……とは言うものも、レベル2と特別違いはありません。
“徒歩”が”ジョギング”に変わっただけです。
ただし、きつさはレベルマックス。

このレベル3も『5拍(歩)からスタート、ゴールは10拍(歩)』となっています。

……こんなのできる人いるのか?

自分もレベル3は6拍(歩)を5セットが限界です。
まだまだクラウド・コードンのレベルに到達するには修練が必要と言うことか……。

いつでもどこでもブレストレーニング

レベル3に関してはジョギングという時間を取る必要がありますが、レベル1、レベル2ならいつでもどこでも実行することができます。

  • 朝起きた直後、頭を覚醒させる為に
  • 通勤、通学の徒歩中
  • 夜寝るときにベッドの中で

楽器に触っていない状態でも一日に3分ほどブレストレーニングの時間を裂いてみてください。
するとトレーニングの成果が自分の音として返ってきます。