管楽器を演奏する為には息を使う必要があります。
そのため、息を鍛えるためのブレストレーニングは非常に重要。
しかし、ブレストレーニングは練習の中では後回しにされてしまいがちです。
かくいう自分も、一時期やっていない時期がありました。
今回はどんなときでも、短い時間で、効果的に且つ簡単にできる、ブレストレーニングについて書きます。
クラウド・コードン流ブレストレーニング
ブレストレーニングも人により色々と種類がありますが、今回は紹介するのはクラウド・コードン流。
クラウド・コードンは金管楽器の教育者として有名です。
クラウド・コードンの教則本は”金管演奏の原理“という日本語でも出版されています。
そんなクラウド・コードン流のブレストレーニング。
このブレストレーニングの利点は3つ。
- どんなときでもできること
- 短い時間でできること
- 非常にきつい(効果的)
では早速紹介していきます。
レベル1
- 立った状態でスタート。
- 5拍使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
- 2.の肺が空っぽの状態を5拍キープ。
- 5拍使って息を肺の限界まで吸い込む。
- 4.の限界まで吸った状態を5拍キープ。
- 2.~5.を繰り返す(5セット)
クラウド・コードン流のブレストレーニング、これがレベル1です。
やってみればわかりますが肺を空っぽ~限界まで息を出し入れするのはかなりきついです。
これをやった後には息切れを起こすこと間違いなし。
クラウド・コードンは立った状態を指定していますが、座っている状態、寝ている状態でやっても効果的です。
慣れてきたら5拍を増やして、10拍ずつできるようにします。
1拍の長さに指定はありません。
頭の中で数えるだけで十分です。
どうしてもメトロノームを使いたい場合は♩=72にしましょう。
♩=72なのはモデラート(Moderato)、”歩く速さ”でというところが肝です。
レベル2
- 歩いた状態でスタート。
- 5歩使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
- 2.の肺が空っぽの状態を5歩キープ。
- 5歩使って息を肺の限界まで吸い込む。
- 4.の限界まで吸った状態を5歩キープ。
- 2.~5.を繰り返す(5セット)
先ほどレベル1でモデラート(Moderato)、”歩く速さ”を指定したのはこのためです。
レベル2では、1歩=1拍としてブレストレーニングを行います。
クラウド・コードン流ブレストレーニングは移動しながら行うブレストレーニングです。
普段の徒歩での移動にブレストレーニングの組み合わせ。
すると徒歩での移動がブレストレーニングに早変わりします。
このエクササイズの為に歩く速度を特別変える必要はありません。
遅く歩くと拍の長さに、速く歩くと息切れに苦しむこととなります。
レベル3
- ジョギングしている状態でスタート。
- 5歩使って肺が空っぽになるまで息を吐き出す。
- 2.の肺が空っぽの状態を5歩キープ。
- 5歩使って息を肺の限界まで吸い込む。
- 4.の限界まで吸った状態を5歩キープ。
- 2.~5.を繰り返す(5セット)
クラウド・コードン流のブレストレーニング-レベルマックス。
……とは言うものも、レベル2と特別違いはありません。
“徒歩”が”ジョギング”に変わっただけです。
ただし、きつさはレベルマックス。
このレベル3も『5拍(歩)からスタート、ゴールは10拍(歩)』となっています。
……こんなのできる人いるのか?
自分もレベル3は6拍(歩)を5セットが限界です。
まだまだクラウド・コードンのレベルに到達するには修練が必要と言うことか……。
いつでもどこでもブレストレーニング
レベル3に関してはジョギングという時間を取る必要がありますが、レベル1、レベル2ならいつでもどこでも実行することができます。
- 朝起きた直後、頭を覚醒させる為に
- 通勤、通学の徒歩中
- 夜寝るときにベッドの中で
楽器に触っていない状態でも一日に3分ほどブレストレーニングの時間を裂いてみてください。
するとトレーニングの成果が自分の音として返ってきます。