家の最寄り駅にて。
時刻は7時前で平日ならば通勤ラッシュの時間ですが、その日は休日。
いつもの快速の電車に乗ると椅子の下に携帯電話が落ちていました。
電車はぎりぎり座席が埋まりそうなぐらいの混雑ぐあい。
しかし、落とし物を避けているのか誰もその席には座ろうとしない……。
とりあえず席に近づき付近の席に座っている人に声をかける。
『(携帯を指さして)あそこに落ちている携帯はあなたのですか?』
『違います』
…………。
会話終了。
落ちている携帯には興味がないご様子です。
すでに電車は口を閉じ、駅を離れています。
→ 拾う
とりあえず放っておくのもあれなので携帯電話を拾って持ち主に繋がりそうなものがないか調べてみる……。
拾う
→ 調べる
部員登録証
県立の工業高等の名前が書かれていました。
野球連盟
工業高校の生徒か……。
因みに携帯電話を拾って調べてる間に座席は取られてしまい普段は座れているのですがこの日は乗り換え先の駅に着くまで立ちっぱなしでした。
乗り換え先で駅員さんに携帯を渡そうとしたのですが……
探しているときに限って見つからない!!
急いでいたため、その駅では駅員さんを捕まえることができませんでした。
そして目的地に着いたのですが……
さすがに乗り換えをした後の駅員さんに携帯を渡すのはどうかと思い、そのまま拾った携帯を持って行きました。
自分が住んでいる近くの工業高校なので帰りに駅の人に渡してもいいだろうと考えてもいました。
しかし朝の9時頃に落とした携帯に電話が掛かってきました。
『おい、繋がったぞ……』
おそらく友達に電話を掛けてもらっているのだと思います。
本人に変わってもらい話をしました。
明日の朝、7時前に携帯を拾った駅でその携帯を返すという流れになりました。
次の日、野球部の大荷物を携えた高校生に携帯を返すと、クッキーを貰いました。
落とし物が帰ってくるという不思議な日本の文化
日本人はみんな親切で、日本でものをなくしても失くしても返ってくることが多い、という話を外国人よりよく聞きます。
実際落とし物の多くを拾ったら自分のものにしてしまうそうです。
ただ、現場を見てみると……どうなのでしょう?
拾って自分のものにするという考え方は少ないかもしれません。
しかし実際見た現場は……
我関せず。
スルーする人が多いです。
統計を取ったわけではないので完全なる偏見ですが、今回の場合、
携帯が落ちているからその席には座らない。
携帯がなくなったからその席に座る。
う~ん?
別に悪く言うつもりはないですが、どうなのでしょう。
周りの人にこの話をしても……
- 俺なら絶対に放っておく
- 俺なら絶対に近づかない
という声を多く聞きます。
自分の場合はそこで見て見ぬ振りをしたらその日一日中気になってしまう。
それから自分は結構ものを失くしたりします。
返ってこないこともありますが、返ってくることもあったので助けになりたい。
特に携帯電話は失くしてはそれなりに困るもの。
持ち主もおそらく困っていると思うので。
いや、もっと直接的に!
クッキーもらえるかもしれませんよー。
落とし物届けてあげましょー!