5月中旬、インドネシアに行きました。
もちろんトロンボーンを持って!
現地でジャムセッションを探していたのですが……
『5月に来るの?5月はラマダンだから音楽はお休みだよ』
音楽はない?
ラマダン??
何それ???
ラマダン
ラマダン(Ramadan)とはイスラム教の断食月のこと。
ラマダンの期間は約1カ月。
イスラム暦の1カ月なので西暦年とは異るため、毎年11日ほど日付が早くなるそうです。
- 2019年 5月5日~6月4日
- 2020年 4月23日~5月23日
“断食”月とは言いますが、別にこの期間中に断食、食べ物を全く口にしないというわけではありません。
日の出から日が沈むまでの太陽が昇っている間、食べ物及び飲み物を口にしないというものです。
イスラム教徒にとってラマダンは”聖なる月”。
飲食を控えることで空腹や自己犠牲を経験する。
↓
祈りの時間を重視し、イスラム教への信仰心を強める。
このような意味もあります。
ここで重要なのは“自己犠牲”と“信仰を重視”すること。
そのためラマダンの期間中は断食のみにとどまりません。
- 日中の食べ物/飲み物(水も含む)は禁止
以下はラマダン期間中はずっと。
- 喧嘩、悪口、嘘など、他人を害することも禁止
- お酒、たばこ、薬物、性行為など、人の欲につながるものも禁止
- お祭りや音楽、娯楽関連も禁止 ←←←
音楽禁止令!!
音楽、やって、ない!!
ラマダン期間中の旅行者への影響
これらの禁止は僕のような音楽を目的として旅をしている人のみならず、一般(?)の旅行者にも影響があります。
日中お店が閉まってる
まず、ラマダンの期間中は相手に食べ物、飲み物を勧めることもあまり推奨されません。
イスラム教徒ではない旅行者には関係ないと思われがちですが、これはイスラム教徒だけに問われるものではありません。
すなわちラマダンの間、日中お店が閉まっていることが多いです。
時刻はインドネシア時間の午前3時。
日の入り前の食事を済ませるために来ました。
このお店はラマダンの期間、日中は閉まってます。
国際的チェーン店など、イスラム教徒ではない人(旅行者含む)に配慮し、日中も開いているお店もあります。
×お酒、たばこ、薬物
そしてお酒、たばこ、薬物も手に入りにくくなります。
聞いた話ではジャカルタは夜の街としても人気を集めているそうですが、ラマダン期間中は当然アウト。
No Music
- 娯楽
- お祭り
- 音楽 ←
日中のこれらの行為は、場合によっては取り締まられる恐れもあるそうです。
これな……。
知ってたら絶対ラマダンの期間にはインドネシア……というかイスラム教国には行かない。
ジャズがないのに旅に出るとか、正直わけがわからないよ……。
イスラム過激派の活動
それからラマダン期間中はイスラム教過激派の勢いが増すそうです。
イスラム過激派はいわば、『イスラム教に傾倒し過ぎて、イスラムの教えを全ての人に強要する集団』でもあります。
ラマダン期間中は寄付が増える、信仰心が強まることで過激派の活動も増えたりします。
そのためラマダン期間中の渡航先には注意が必要です。
イスラム国に行く場合はラマダンに気をつけよう
- 気候
- イベント(ワールドカップや国際ジャズ・デー)
これらのことで旅の予定に支障が出たことがありました。
しかし今回新たに気をつけなければならないことができました。
- ラマダン
イスラム教国に行く際にはラマダンについても調べましょう。
もしかしたら旅の予定が大幅に変更になる恐れもあります。