ウラジオストク(ロシア)のジャズを求めて/音楽は言語の壁を超える

旅するトロンボーン

2017年9月、フィリピンのマニラに楽器を持って旅に行きました。

フィリピン(マニラ)のジャズを求めて: https://isseiec.com/sessioninmanila

初めての海外旅行でしたが、楽しかった!
やはり音楽を目的にした旅は間違っていない!!

音楽で旅をする: https://isseiec.com/wonderfullife

新しな旅を求めた、次の行先はロシア!
英語がなかなか通じませんが、音楽があったので何とかなりました。

まずは行先を決める

フィリピンの海外旅行から無事に日本に帰ってくることができました。
海外旅行に行こうと決意した際には……

『自分は海外で一体何をするんだろう??』

などと思っておりましたが、

行けば何かが起こるもんだ!
心配は杞憂に終わりました。
フィリピンの帰りの飛行機では……

『次はどこに行こうか……?』

なんてことを考える始末です。
今現在の時期は9月。
これからどんどん寒くなっていきます。

『冬の間は東南アジアとか暖かいところに行きたい』

タイとかベトナムは有名所です。

ロシア

しかし、日本の近くに非常に気になる国が地図には載っています。

『ロシア』
(ゴゴゴゴゴゴ……)

自分は大学のころアメリカに留学していました。
国家戦略上は東国(ロシア)と西国(アメリカ)と関係はよろしくないです。
なのでロシアについてはあまり詳しく知りません。

非常に興味がある ←

SkyScannerでチケットを見ると……

ウラジオストクへのチケットは非常に安い ←

往復のチケットが3万円ぐらいと東南アジアと大差はありません。
この時期はフィリピンから帰ったばかりの9月の半ば。
ロシアは日本よりも北にあるので寒そう……。

『まずはウラジオストクの気候を確認しよう』

  • 10月 最低気温13度/最低気温4度
  • 11月 最高気温3度/最低気温-6度
  • 12月 最高気温-5度/最低気温-14度
    …………

今年中に行くなら10月から11月の終わり。
12月は寒すぎる。

『よし、目的地はウラジオストク!10月終わりから11月頭で行こう!!』

ArtMusicPub Cat&Clover

ArtMusicPub Cat&Clover
目的地が決まったら次はジャムセッション探し。
グーグルで検索すると早速見つけることができました。

世界のセッションリスト: https://isseiec.com/listofjams
ArtMusicPub Cat&Clover: https://catclover.ru/

ArtMusicPub Cat&Cloverのサイトにアクセスしてみると……

ロシア語わからない ←

English(英語)ボタンを発見!
クリックすると英語になりました。
次にお店のスケジュールをを見るためにEventをクリック……

→ロシア語に戻る

言語と言う名の高い壁が立ちふさがりました。

ならば直接聞いた方が早い!
店側にFacebookのMessengerで問い合わせ。

*以下Messengerのやりとり

EC(自分)「ハロー。私の名前はECです(ここまでロシア語残りは英語)。お宅のお店でジャムセッションやってます?」
…………二日後…………
C&C(Cat and Clover)「ハロー。毎週火曜日にやってるよ(ロシア語)」
EC「ありがとう(ここまでロシア語残りは英語)。じゃあ、10月末に行くのでよろしくお願いします」
…………一日後…………
C&C「待ってるよ。ウラジオストクを楽しんでね!(ロシア語)」

返信が遅くて少し不安になりましたが、連絡は取れました。
少し勉強した範囲で自分も一部ロシア語を使いましたが、返信されたものはネイティブのロシア語。
グーグル先生に助けていただきました。

英語が通じない!

現地での火曜日。
空港でトロンボーンを叩きつけられたりとトラブルはありましたが、Art Music Pub Cat & Cloverに着きました。

ウラジオストクで泊まっていた場所からは徒歩40分ぐらいの距離。
フィリピンでは住所を調べずに向かったためタクシーが使えませんでしたが、今回もまた別の事情でタクシーが使えませんでした。
そのため、楽器(6キロ)を片手にひたすら歩く。

店に着いたのは夜10時くらい。
10時スタートと聞いていましたが、ステージの上はドラム以外用意されておらず、まだ誰も来ていません。

とりあえずバーカウンターに行きメニューを見ると……当然ながらロシア語で書かれています。
さすがにジャズバーなのだから英語が分かる人もいるだろうとバーテンダーに話しかけます。

EC「(英語で話しかける)すみません、英語のメニューはありますか?」
バーテンダーA「……………………(話しかけられたのが自分だとわかり、周りをきょろきょろし、隣の別の店員にロシア語で話しかける)」
バーテンダーB「(こちらを向き困った顔をする。しばらくすると)No English!」
EC「(メニューのビールを指で刺し、親指と人差し指をこすり合わせるお金のハンドサイン)」
A「(手を開いて指を5本示す)」
EC「(英語)500?」
A&B「「(お互いの顔を見合わせる)?????」」
EC「(左手で指五本、その後に右手で0を作り二回示す)」
A&B「да(イエス)」

英語 通じ ない!

『ジャズやっている人はある程度お金持っているはずだから英語わかるでしょ?』

この様なことを日本の会社の同僚に言われていました。
自分でもなんとかなるだろうと思っていましたが…………

いやいやいやいや!
全くそんなことなかった!!
*実際、英語で1から10の数字がわからない人もいる。

ビールは500ルーブル。1000円よりちょっと安い程度ですね。
ロシア語なので何のビールかは全くわかりませんが。

因みにセッションのチャージはありませんでした。
……なかったよね?ロシア語だったから見落としてただけとかないよね??

ロシアのブルースセッション

ビールを手に入れてバーのカウンターに座ってしばらくすると、ホストのミュージシャンの方々が入って来ました。
トロンボーンに気が付き話しかけてくれるのですが……

ロシア語 わから ない!

ようやく一人英語を話せる人が来ました。
Sergey、ホストの一人でベース&ボーカル。

Sergey「トロンボーン持ってるの?今日セッションだけどもちろん参加するよね?」
EC「もちろんです。だけど最初何曲か聴かせてください」
Sergey「オッケー」

ホストの人たちが楽器を取り出し演奏の準備をする。
10分ぐらい経ってホストの準備が終わりったとき、ステージ上からギターの方が笑顔で手招きしている。

G「(自分のトロンボーンを指さしてロシア語で何か言っているようだ)」
EC「(準備しろっていうこと?とジェスチャーで伝えようとする)」
G「да(親指を突き出してイエス)」

初めに演奏を聴きたかったけど、まあいいか。
自分の楽器を取り出し準備をしました。

リーダーのSergeyが曲のキーを伝えて演奏スタート。

はい、ここはジャズではなくブルースのセッションでした。

歌った後に順番でソロが回される。
一応セッション形式ですが、基本的にジャズのリクエストはは受け付けていないようです。

普段はジャズのセッションばかりでブルースのセッションには行かないので新鮮でした。

セッションは2セットで、日付が変わったぐらいで終了。
店内は日本人どころか……見た目アジア人すら居ない、ロシア人だけ。
終了後、キーボードのVladが話しかけてくれました。

Vlad「(英語)2……コントラバンダ……ジャズ……」
EC「…………?」

英語をわかる人に仲介してもらい話を聞いてみると2日後の木曜日。
コントラバンダというお店でジャズ(ブルースじゃないよ!)のセッションがあるそう。
そこに誘ってくれていたようです。

木曜の夜はまだウラジオストクに居るのでもちろんOK。
Facebookで友達になりその店の住所を送ってもらいました。
その後、賄いの食事もごちそうさせていただきました。

音楽は国境を超える

思っていたよりもロシア……少なくともウラジオストクでは英語が通じる人は少ないです。

ただ音楽のおかげでそこにいる人たちと同じ時間を共有し、音楽という同じ言語でコミュニケーションを取ることができました。

『音楽は国境を越える』と言われますが、実際に身をもって体験しできました!
言葉は通じなくてもなんとかなるんです!!

次はContrabandaへ行ってきます。

次はContrabanda: https://isseiec.com/sessioninvladivostok2

……今度日本でもブルースセッションに行ってみようかな?